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次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違い

2020年05月20日

【必読】次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム液は全く別物!!絶対に間違えないで!

 

近年、除菌剤としての次亜塩素酸水がアルコール消毒剤の代用品として注目されていますが、「次亜塩素酸水ね、家でもハイターで作れるんでしょう。わざわざ買う必要なんてないじゃない」と言われる方が多くおられます。もう一度、はっきりと明示しておきますが「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム液」は全くの別物です!!特に次亜塩素酸ナトリウムを誤って使用すると健康被害のおそれがあるため、取り扱いには十分な注意が必要です。

この記事では、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム液の違いについて紹介します。

▶︎次亜塩素酸ナトリウム液とは
まずは取扱注意の「次亜塩素酸ナトリウム液」から。
これは、ハイターの原料である塩素系漂白剤等を希釈して作られたもので、液性は非常に強いアルカリ性です。

厚生労働省は、食器・手すり・ドアノブなど身近な物の殺菌消毒に有効だとしており、ご家庭でも手作りできます。しかし、次亜塩素酸ナトリウム液の取り扱いには、十分な注意が必要です!!
酸性タイプの製品と一緒に使用すると、有害ガスが出て大変危険です。目に入ると失明のおそれがあります。
②手指の消毒を含め、人体に直接使用することは絶対にしないでください。
③空間除菌のために加湿器での噴霧、霧吹きやスプレーで散布もしないでください。

 

ここが重要なポイント。
ハイターなど塩素系漂白剤から「次亜塩素酸水」を生成することはできません。
ですので塩素系漂白剤を薄めた液を「次亜塩素酸水」と勘違いして、次亜塩素酸水の推奨する使い方で使用することは避けてください。人体やペットにも健康被害をもたらします。家庭にあるハイターなどの次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒剤)を水で薄めても、次亜塩素酸水と同じように使うことはできません!!

 

次亜塩素酸水と次亜塩素ナトリウムを混同して、希釈したハイター等を空間に噴射したり、手の消毒に使ったりしないよう、くれぐれも注意しましょう。

▶︎次亜塩素酸水とは

次亜塩素酸水 (Hypochlorous Acid Water)は、食品加工等の分野において洗浄・消毒用途などで使用される食品添加物(殺菌料)です。「次亜塩素酸水」には大きく分けて、塩化ナトリウム水溶液を電気分解する方法と、次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸を希釈混合して作る方法に2種類あります。専用の装置を使用し、塩化ナトリウム (NaCl)水溶液、塩酸 (HCl)水、あるいは塩酸と塩化ナトリウムの混合液を電気分解または希釈混合することで、次亜塩素酸 (HClO)を主成分とする次亜塩素酸水が生成されます。

経済産業省は、次亜塩素酸水が「新型コロナウイルスに有効な可能性がある」としていますが、その有効性については現在、NITE(製品評価技術基盤機構)において試験中で、実証にはいたっていません(※)。

 

※2020年5月1日現在。インフルエンザウイルスやノロウイルスへの有効性は広く認められています。

▶︎次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いは?

① pH値の違い (酸性かアルカリ性か)

次亜塩素酸水は弱酸性の性質を持つのに対して、次亜塩素ナトリウムは強アルカリの性質を持っています。「弱酸性」という言葉はハンドソープやボディソープにもよく使われる通り、肌と同じpHであるため、皮膚にダメージを与えることがなく安全です。一方、強いアルカリ性は金属を腐食させたり、皮膚を化学やけどさせたりする作用がありますので取り扱いには注意が必要です。特に小さな子供や高齢者がいる場所ではご注意ください。

 

 

② 有効塩素濃度の違い

多くの人は、塩素濃度が濃ければ濃いほど効果があると思われているかもしれませんが、それは間違いです。塩素濃度が濃いことは、単純に、取り扱いの危険性が高く、人体への影響があるということです。様々な感染症対策として、次亜塩素酸ナトリウムの有効塩素濃度1,000ppm溶液が推奨されてはいますが、実は、効果としては次亜塩素酸水の50ppmとほとんど同じなのです(セラ水は50ppm) 。

次亜塩素酸ナトリウムの希釈液は危険性が高いので、ドアノブや手すりなどを拭いた後、必ず水拭きをして拭き取りが必要になります。拭き取りをしないと金属部が腐食したり、その部分を触った手で目や口に触れると危険です。次亜塩素酸水の方が安全に使用できます。

③ 保存性の違い

次亜塩素酸ナトリウムの希釈液は、その都度必要量を調製することが原則ですので、大量に生成しておいて、小分けして使用することは好ましくありません。感染症対策として0.1%の希釈液を調製した場合、使用期限は7日間程度と言われています。温度や紫外線の影響を受けて、残留塩素濃度が低下し、保存環境か次第ではどんどん効果を失ってしまいます。

一方、次亜塩素酸水セラ水は、未開封状態で1年間は品質の劣化はありません(他社製品の推奨保存期間についてはそれぞれの説明をご確認ください)。また、開封後であっても冷暗所で密閉して保管いただければ、半年程度は効果が持続します。


 


次亜塩素酸ナトリウム セラ水